<犬種による性格特性>
例えば、プードルは温厚で明るく、活発で社交性が高い、学習能力も非常に高いので、比較的しつけもしやすいと言われます。また、チワワの性格は、飼い主に対して極めて忠実で深い愛情を示すとされており、好奇心旺盛で活発で小柄で機敏でもありますが、少し気が強い部分も持っているため、しつけをしっかりしないと咬む癖をもってしまう可能性もあるので注意が必要です。このように純血種はある程度の傾向があると言えます。
<当センターの子犬は>
子犬譲渡会で譲渡される野犬の子、野良犬の子供達の性格はどうかを整理してみたいと思います。
生まれたての赤ちゃん子犬を職員が人工哺乳で育てた子犬は、みな人慣れしており、人を避けて逃げるという極端に怖がりの犬にはなりません。目が開いて見えるようになった際にまず見えたのが人間なので、自分も人間と思っているのだと思います。 生まれて1ヶ月半以内の小さいうち(体重1.5キロ以下)に収容された子犬は、最初は様子がわからず怖がりでも比較的人慣れしてきます。譲渡会の際には人に対してほぼフレンドリーな子犬になります。
生まれて2ヶ月程度以上で収容された子犬は、親の気質と捕獲された際の状況に影響されているようです。親が臆病で警戒心が強いと子犬も同じような性格になるようで、野犬の子はこの気質を持って当センターに来ます。さらに、捕獲される際の状況によっては逃げるところを捕獲されたような子犬は、人に強い恐れを抱いています。このような子犬を慣らしていきます。ほとんどの子犬は人間への警戒心が解け慣れていきます。しかし、人からもらった餌はよく食べるが、人に触られるのを嫌う、人が近づくと逃げ回るという子犬が20頭に1-2頭くらい出ます。 ほとんどの子犬達は人慣れしており、まずはトイレを覚えさせ、甘噛み癖や、飛びつき癖対応で褒めてしつけるということを基本に、しつけに注力していくことになります。困ったことをしたら無視、うまくできたら褒めるというやり方です。
先ほどの怖がり子犬は、お持ち帰りになった後、クレートから2週間出てこない、夜にこっそり餌は食べると言うような飼い主さんが悩んでしまう状態になるものもいます。
そういう下地が感じられる子犬については、当センターでは小さなお子様のいる家庭にはお勧めしていません。集中して関係を作れる時間のある方に譲渡をお勧めしています。人慣れさせる前に新しい環境に慣れさせる、トイレを覚えさせることを優先してもらいます。できるだけ静かにゆっくりした動作でお世話をして、落ち着いて休める環境を作ってあげることが重要になってきます。病院に連れて行く前に捕まえるときは、決して家の中で追い回してはいけません。大きなタオルを使って部屋の隅に追い込んで捕まえるなどの配慮も必要です。仲良くなったり、戻ったりを繰り返し、一喜一憂しながら時間を掛け、飼い主に慣れてもらいましょう。
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