フィラリア症は、蚊を介して犬に侵入した寄生虫が心臓や肺動脈に寄生して起こす病気です。犬だけでなく、猫もかかります。フィラリアは成虫になると30cm にもなる糸状の寄生虫です。
地球温暖化で蚊の発生する期間も長くなっていますので、油断せず予防薬の投薬を行いましょう。
フィラリア症は犬糸状虫症とも言われ、虫が成長するにつれて、元気・食欲がない、咳をする、痩せる、呼吸が苦しそうなどがでてきます。また、症状がかなり進行してくると、おなかに膨らみ(腹水)がでたり、赤みを帯びた尿をするようになることがあります。しかし、初期の症状は、あまり目立たないのでほとんど見過ごしてしまいます。(絵は、赤血球、白血球とフィラリア幼虫)
フィラリアが寄生することで血液の流れが悪くなり、様々な障害がでます。放置すれば死んでしまうこともある、犬にとっては重大な病気です。 また、 猫の場合は主に肺に障害を起こしますが、寄生する虫の数が少ないため診断が難しく、咳、呼吸困難、嘔吐などの症状が出てきた時は危険な状態で、健康そうにみえても突然死亡する場合もあります。今のところ猫の治療法は確立されておらず、予防が一番となります。
感染のメカニズム
蚊が感染犬から正常犬(未感染犬)へ伝搬
フィラリアが寄生している犬の血液には、小さなフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)がいます。フィラリアに寄生されている犬から、蚊が血を吸うことでミクロフィラリアを取り込みます。その蚊がフィラリアに未感染の犬のところに飛んでいって吸血したときに取り込んだミクロフィラリアが未感染犬に入り込みます。つまり、感染した犬の血を吸った蚊が他の犬の血を吸うことでフィラリアが伝搬され感染してしまうのです。
予防としては、蚊の発生時期に感染予防薬を飲ませる、皮下に滴下する経皮投与もありますので動物病院の獣医師に相談しましょう。
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