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動物の飼い方

動物愛護活動を応援するときに

 ペシャワール会の中村哲(なかむらてつ)医師は2019年12月4日、アフガニスタンのジャラーラーバードにおいて、車で移動中に何者かに銃撃を受け、病院へ搬送される途中で死亡した。彼が運営していた会の素晴らしいところは、寄付金のほとんどを現地支援に充てていることである。

 世の中には支援金を募る団体はたくさんあるが、寄付金から事務局の人件費や経費などの運営費が使われ、実際に現地で使うお金は減っている。それをどう考えるかである。団体の運営のために現地への支援金が目減りするのは腑に落ちないと考えるか、名の通った団体がそのネームバリューを活かして組織的効率的に多額の支援金を集め、相対的な目減りを小さくすることが合理的だと考えるかである。

 そういう背景を考えても、中村さんのお考えにより、国内での運営費を工夫して、いただいた支援金を減らさず、ほとんどを現地で使っていたペシャワール会は、素晴らしい組織だと言える。

 動物愛護に関しても、その活動の本質が注目されている。ある者は、無責任にたくさんのペットを飼育し、餌代がないからといってSNSで支援を訴え、集まった支援物資の一部をネットで販売し自分の生活費としていた。動物愛護には資金が集まりやすいと言われるとおり、お涙ちょうだいが通るのだろう。ある者は、無償で保護猫を譲りますとSNSでアピールした上で、実際はワクチン代や餌代を要求していた。ペットショップで愛玩猫を買うより保護猫をもらうことがより動物愛護や社会貢献になるという気持ちを利用したと言える。

 動物愛護に打ち込む団体や個人の方は寝食を惜しまず活動している。支援金を募る力があり、ネットワークを持ち、困っている動物の飼い主や動物愛護関係者を支援する団体もある。不幸な犬や猫のために力を尽くしている方々には本当に頭が下がるが、支援する側は、①いろいろなタイプの動物愛護に関係する方がいることを認識した上で、②自分の寄付金や物資が自分の意向に沿って使われているかということを確認しながら、応援していくことをお勧めする。

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