狂犬病は人が発症したら100%死亡する恐ろしい病気です。 狂犬病予防注射の接種率は、昭和60(1985)年以降、ほぼ100%を維持していましたが、平成8(1996)年頃から減り始め、令和4(2022)年度には70.9%まで低下しました。いざ発生したときにまん延を防止するには非常に危うい状況になっています。
ヒトの狂犬病による死亡の主な原因は犬であり、人への感染経路の99%で関わっています。WHOの報告では、全世界で、毎年3万5000~5万人が狂犬病により死亡しています。その発生の大部分はアジアで、主に狂犬病の犬からの感染ですが、世界では吸血コウモリによる被害も拡大しています。狂犬病は、犬へのワクチン接種と犬による咬傷の予防によって防ぐことができます。
国内での発生は1957年以降ありませんが、油断はできません。狂犬病の清浄国でない外国船で飼養されている犬との接触の可能性もありますし、荷室に紛れ込んだコウモリとの接触の可能性もあるからです。国内で発生させないために、愛犬への狂犬病予防注射を1年に1回接種することです。日本は狂犬病清浄国となっていますが、犬を飼っている方が予防接種をきちんと受けさせること(法律遵守)にその継続維持がかかっていることをご理解ください。
詳しい情報は、厚労省 狂犬病(ファクトシート) (forth.go.jp) をご覧ください。
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