ひどい雷があった翌日に、センターへの『愛犬がいなくなった。探している。』との電話が非常に増えます。犬にとって雷の音は恐怖のようです。その他、愛犬がパニックになる場面を知っておくことで、次善の策が取れると思いますので、すこし学んでみましょう。

愛犬がパニックになりやすい場面を知っておきましょう
室内でもパニックになります。その原因は音です
・打ち上げ花火の音 驚いて家から逸走して迷子になる犬がいる
・雷
・激しい雨音、暴風の音
・激しいサイレン音
・廃品回収、お豆腐屋さん、選挙カーなどの宣伝車のスピーカー音
パニックになると飼い主の声には反応せず過度に反応してしまうことが多いので、普段から玄関や門扉などの逸走対策をしておくことをお勧めします。 普段聞くことの少ない大きな音が耳にはいってきたら愛犬が怖がっていないか、パニックの前兆はないか様子を観察しておきましょう。

外を散歩中にパニックを引き起こすことがあります。その原因は?
・たまたま出くわした車やバイクの大きなエンジン音
・近くでせわしなく動いている運送関係のバイク
・猛スピードで走る自転車
などが、犬の興奮のスイッチをいれて、突然突進していく犬もいるので大変危険です。

散歩中に出会った犬や猫、小さな子どもに反応してしまうこともあります
・他の犬が見えただけでも激しく反応してパニックになる犬もいます。
・偶然出くわした猫に威嚇されたことがあると、過剰に興奮して吠える
・甲高い大声を発しながら走る子どもを追いかけて飛びつく。
犬の視点から想像すると散歩コースにはパニックに通じる恐ろしい場面がたくさんありそうです。愛犬の性格に興奮傾向があったり、怖がり傾向の性格なら、散歩のルートを見直すことをお勧めします。

犬がパニックになった際に起こす行動は?
走って逃げようとする。逆に突進しようとする場合もあります。興奮してリードを噛む。急に後ずさりすることもあり、その場合、首輪やハーネスが抜けてしまい危険がある。
愛犬がパニックになった時にしてはいけないこと
・「待て」などと命令して落ち着かせようとする
特に、次の4つは不安をあおりますので止めましょう
・パニックになった犬と一緒に走る
・思わずリードを強く引いてしまう
・人間も動揺して焦りおろおろする
・犬の真正面にたちはだかって止めようとする
散歩中などに突然、愛犬がパニック状態になると、飼い主も焦りおろおろしがちですが、飼い主の動揺は犬に伝わります。
犬がパニックになっている時ほど落ち着きましょう。愛犬がパニックになって、一番怖いことは逸走です。日頃から、首輪の締め具合、首輪とリードの消耗具合をチェックしておけば手を離さない限りは逸走しませんので、落ち着いて愛犬の興奮が静まるのを待とうという気分になれます。
パニックになってしまったら
注意していても不測の事態に遭遇し犬がパニックになってしまったら、とにかく慌てず騒がず、犬の横にしゃがんでゆっくりと胸を撫でて、静かな声で「大丈夫だよ」と声掛けしながら、落ち着くまで待ちましょう。できるだけ不安や恐怖を和らげ安心させることを最優先させる行動をとりましょう。
ワンポイントアドバイス
・花火大会の夜、雷が予測される時間帯に、愛犬だけで留守番させないこと
どうしても留守にする場合は、雨戸を閉め防音を図る
普段から安心出来る穴蔵的隠れ場所を設けておく
いたずらされぬよう室内の整理整頓をしておく
・家に一緒にいるときに犬が震えていたらそっと胸を撫でたり、横に座ってしばらく一緒にいるように務める。飼い主が落ち着いていると、地震や雷など犬が不安に感じたときに、飼い主に体を寄せてきて自分で対処できるようになります。
・他人や知らない犬が苦手の場合や車やバイクなどに興奮する場合、すれ違う前に、愛犬との間に入ってすれ違うときに少し立ち止まる。通り過ぎたらまたゆっくり歩くようにすると、だんだんと犬自身が飼い主の後ろや脇に移動して落ち着いて歩けるようになります。
・パニックになりそうな気配を感じたら、一旦立ち止まってやさしく声掛けしながら胸を撫でてやり過ごす。苦手な物が見えなくなっても落ち着いているか確認してからゆっくり歩きだす。
・普段からも愛犬中心のぐいぐい引っ張る歩行ではなく、ゆっくりのんびりと歩行する散歩を意識して行いましょう。
・首輪、リードの緩みや消耗を常日頃からチェックしておくこと。 飼い主さんの落ち着いた対応と愛犬の学習で、パニックを起こす前に愛犬が引き返せたり、飼い主の指示に応えて方向転換することができるようになります。
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