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なぜ熊の里山出没や冬眠なしが増えているのか?百匹目の猿現象なのか?

 「百匹目の猿現象(ひゃっぴきめのさるげんしょう)」とは、生物学者のライアル・ワトソンが生物学の超常現象として創作した作り話である。一頭の日本ザルがイモを洗って食べる事を覚える。すると、つぎつぎ同じ行動を取る猿の数が増えて、ある閾値を超えるとその行動が群れ全体に広がる。さらに場所を隔てた猿の群れでも突然この行動が見られるようになったという話である。「ある行動、考えなどが、ある一定数を超えると、これが接触のない同類の仲間にも伝播する」という超常現象の実例とされていたが真偽は疑わしいそうだ。

 熊の里山出没や冬眠しない熊はなぜ増えているのか?地球環境の変化(二酸化炭素排出量増加による温暖化、干ばつや水害)で本来の生息地である山奥に餌がない、過疎・高齢化で里山の管理が放棄され野生動物の生息エリアが低地化していることも推察される。都市開発が里山隣接地域まで進むと、熊が迷って戻れなくなり駅前のような街中に出没という事例も報告されており、アーバンベアとも称されて問題となっている。

 二次的な要因として、一度美味しい作物を食べた野生動物が、その味を覚え習慣的に里山の畑をあさるようになったことが考えられる。作物の収穫時期も覚えていて、それこそが野生の本能なのかもしれないが、作物の熟期になると出没するのである。
 温暖化と過疎化、田舎の山際の農作物が、野生動物の暮らしと行動範囲を変えている。人も安心して田舎暮らしができなくなり、物置の貯蔵食品の管理や里山の草刈り、侵入防止電気線張りなど野生動物に用心しながら自分の身は自分で守るという意識で暮らすしかないだろう。

 今の世の中、どこに住んでも、国内外から通信機器を利用した特殊詐欺のアプローチを受け、デジタル世界では国境が無くなった。少し前までは、狭い日本の中でも野生動物とは棲み分けして平和に暮らせていた。小さな里山エリアで起きる野生動物による人的被害は、元を正せば地球に棲む人間が引き起こしているという点で皮肉である。

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