
ペットショップとブリーダーのありたい姿について、取扱動物が犬猫という視点でまとめてみました。どちらにしても動物ファーストで飼育、管理しているかだと思います。
ペットショップのありたい姿
- 動物取扱業の登録番号等が明示されている。
- 店内の照明が適切で展示動物をよく観察でき、清潔感がある。動物にストレスのない温度であり、換気されている。
- 清潔な飼育環境である。動物の体がきれいである。糞尿の堆積がない。糞尿があったとしても新鮮なものである。
- 展示ケージに十分な広さがある。(犬の場合:縦横は体長の1.5倍×2倍以上、高さ体高の2倍以上)
- 十分な餌や水が供給されている。
- 展示されている生体の外観上の健康状態がよい。(被毛、目の輝き、動きのある挙動)
- 移動後一定期間は展示販売できないので、調整中と表示し目隠しして動物を休ませている、あるいは、バックヤードで休ませている。
- 動物ごとに決められた情報(品種等の名称、性成熟時体重など大きさ、性別、生年月日推定含むか輸入年月日、生産地、非所有動物の場合所有者名)を顧客から見やすい位置に文書で掲示しているか
- 購入の際には表示された情報を含む、飼い方、給餌、給水方法、関係する人獣共通感染症、特有の罹患率の高い病気、健康管理情報、不妊去勢の有無あるいはその費用、特有の遺伝疾患、遺棄の防止等関係する動愛法について説明を行い、説明を受けた署名を求める。
ブリーダーのありたい姿
- 動物取扱業の登録番号等が明示されている。
- 飼育現場を見学できる(防疫管理の面で立ち入れない場合は、動画や写真で見せてくれる)
- 個体台帳があり、健康管理・繁殖情報が記録されており、生体の説明時に見せながら説明している。
- 親犬や親猫の情報および生体の状況を見せてもらえる。ブリーディングしている親の健康管理もしっかりしている。被毛の汚れ、毛玉や爪の伸びがない。(防疫管理の面で立ち入れない場合は、動画や写真で見せてくれる)
- 飼育ケージの遵守基準を十分クリアーしている(犬の分離型ケージ場合:縦横は体長の1.5倍×2倍以上、高さ体高の2倍以上)
- 生体の販売日齢は57日齢以降である。
- ブリーディングの際に遺伝子情報をきちんと把握し、ブリーディングをしている。品種特有の遺伝的疾患やそのブリーダーで重要視している遺伝子疾患について十分な説明ができる。
- 購入の際には、品種等の名称、性成熟時体重など大きさ、性別、生年月日推定含むか輸入年月日、飼い方、給餌、給水方法、関係する人獣共通感染症、特有の罹患率の高い病気、健康管理情報、不妊去勢の有無あるいはその費用、特有の遺伝疾患、遺棄の防止等関係する動愛法について説明を行い、説明を受けた署名を求める。
- 購入後のフォローが約束されており、その方法も明示されている。

ブリーダーが元気な動物を送り出すためには、獣医学や予防学、遺伝学などの幅広い知識が求められます。ブリーダーとして真剣に動物と向き合うには専門知識は欠かせませんので、講座を受講したり、資格取得を目指したり、同業や獣医師から常に情報を収集している方もいます。
ブリーダーやペットショップ経営で、個人でも法人でも、生体販売をおこなう事業所毎に動物愛護法に基づいた第一種動物取扱業の登録が必須になります。併せて、専任の動物取扱責任者を置くことになります。動物取扱責任者がその役割をしっかり認識して機能している事業所では、前述した飼育環境や記録や動物の管理が適切にできていると言えるでしょう。
動物取扱責任者として専任される条件は、獣医師、愛玩動物看護師の資格保有者と、それ以外は、下記の①実務経験と②知識あるいは③資格を満たしている者とされます。
①実務経験:担当する業に該当する第一種動物取扱業者で6カ月以上の実務を経験したと証明された者
②知識:獣医学、動物看護学、畜産学等の講義を有する、認められている教育機関卒業者
③資格:動物を取り扱う専門性があると認められている資格の保有者
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